11月3日にボリビア国立UMSA大学に国際セミナーが行われました。
主なテーマは2国間3国間における技術移転・資源利用(リチウム)・DTP(3国間交流プログラム)となっています。その中でTecnologia de Sostenible(持続的なテクノロジー)の分野で登壇させていただきました。
会場準備はいつもどおり開場時間間際まで続き、プロジェクターなどの電子機器のトラブルもありちょっと遅れてのスタート。
山形大学とUMSA大学の共同研究の資料や、
ウユニ塩湖環境問題改善プロジェクトの機材の展示、
そして、今回の会場となる新設された大学の講堂。
事前申し込みでは100名程度でしたが、実際には200人近く聴講者が集まりました。
セミナーはこちらです。とことん協力してくれるUMSA大学IIAT(応用技術研究所)講師 Prof. Luis。
セミナーが始まり最初の登壇は国立山形大学山形大学学術研究院、Ph.D.綾部誠准教授。
現在行っている日本ボリビア間の技術移転・資源利用について。
また、研究の一環で「山形大学世界展開力強化事業山形・アンデス諸国・ダブル・トライアングル・プログラム」を行っており、日本とアンデス諸国(ペルー・ボリビア・チリ)を繋ぎ、人モノを循環させ、持続的な発展を目指す壮大なプログラムを行っています。
DTPに関して。http://www.yamagata-u.ac.jp/dtp/
UMSA大学Prof. Marcoはボリビアの資源である、リチウムを利用した産業製品の研究について登壇。
リチウムの配合率によって物質が強化されるというデータは非常に興味深いものでした。
将来製品化されることと思いますが、豊富な資源を利用し、住民へよりよい建材として供給されるようになれば国をあげた地産地消が行えることとなり、とても楽しみです。
そして、ウユニ塩湖環境問題解決プロジェクト、ProjectoYOSIです。
観光(turismo)と環境問題(Projecto)と人的資源(Voluntario)を効率的に組み合わせることによって持続的な発展、開発が行えるようになるはず!とProjectoYOSIのコンセプトについて。
本題のプラスチックごみについて。プラゴミは自然に戻らないので、捨てちゃだめですよーと。
またプラゴミは資源なのでエネルギーに変換することができるのですと、
ボリビアの国民的お菓子を用いて話をしました。
引き続き、ウユニ塩湖ごみ問題解決ウユニ塩湖環境教育リサイクルセンターに関して。
ウユニ塩湖環境教育リサイクルセンター概要図:
インフラの不安定なウユニからは電気はとらず、ソーラーパネルにて供給。
そのエネルギーを利用して、プラゴミを油へ変換、またwifiやPC、オフィスの電力として利用します。
なんと同じ場所で環境教育プラグラムや観光インフォメーション、プロジェクトインフォメーションも同時に行えますよ。という物凄く画期的な作りとなっています。みんなもウユニもびっくりだね!
そして、最後にこのプロジェクトは「多くのメリットを持っているのです」と最重要部分を
ウユニ塩湖プロジェクト循環図:
1、環境教育
将来へ向けて、文化と環境保全を行う。
2、環境保全
ウユニ塩湖という観光地を守ることによって、現地の人々の仕事を守る。
3、現地還元
汚染の少ないよりよい住環境、そしてエネルギー。
4、技術開発
日本への途上国での使用状況及び高山使用データのフィードバック
ボリビアの技術向上及び製品開発研究
5、学術的国際交流
海外活動の実践的体験の提供及び論文対象としての機能
以上5点がこのプロジェクトの意味であり目的です。
そして、何よりも「持続的」をキーワードに進めていく必要があるということを最後に話させてもらいました。
持続的に。アイデアは日本、主導はボリビア。
と、いった形で2時間に渡るセミナーは終了しました。
終了後もすぐに会場をあとにする人は少なく、それぞれ登壇者のところにより詳しい話を聞きに行ったり、
情報交換を行っており、充実したセミナーとなりました。
プロジェクトは進行中で、現在は主にラパスの教育機関にて啓蒙活動を行っています。※関係省庁がラパスにあり、協定などのサインをする必要があるため、なかなか動くことができないのです。
また、ボリビアのリチウムをリチウムを利用した機会をプロジェクトに組み込む予定です。
そうすることによってプロジェクトが日本の技術だけではだけではなく、ボリビアも一緒に行っている、
ボリビアにとっても技術研究の場となり、持続的に運用されることとなります。
セミナーも含めて、今後共ボリビアがイニシアチブを持ち、
お互いに前向きで、活発な活動にしていきたいと思います。
以上セミナーの報告です。
ウユニ塩湖ごみ問題解決
ウユニ塩湖環境教育リサイクルセンター
本間賢人